美容師。

私の職業は、美容師。

といってもまだなりたてのアシスタント。

私は、特別美容師になりたいという気持ちが強いわけでもなく、目指すものがあるわけでもなく、ただ、なんとなく、美容師という仕事を選んだのだ。

 

自分に向いているなんて思ったこともない。

小さい頃の夢ですらなかった。

しかし、免許は持っている。

三年半という長い時間、お金もとてもかかっている。

その時間、お金を無駄にしたくはなく、美容師の技術はなんとしてでも身につけたいと思った。

 

本気で、何が何でもやり遂げたいという仕事ではないため仕事が嫌になる。

どの仕事なら自分に合うのだろう。

楽しいと思えるのだろう。

やる気がなくなってしまうときもある。

 

だが、私の性格上、常に上を目指そうとしてしまう。

働いていて、この職場よりもっといい場所があるのではないか。

もっと技術を身につける場所がいいと思ってしまう。

でも、技術が高いところとなると練習量もすごく、毎日遅く帰ることになり、生活がままならなくなり、自分も崩れてしまうだろうと分かっている。

 

自分に見合った場所を見つけるのはとても大変だ。

働いてみないとわからないことが沢山ある。

 

私は今の職場が続かないようであればきっとどこでも続かないだろうと思う。

だから、とりあえず、続けようと思った。

たまに、やる気がなくなるときもあるが、そのときは趣味のために、お金のために、頑張ろうと思った。

 

どこで働くなんて関係ない。

私の場合は、鬱病を持っていることもあり、働ける場所があるだけ幸せなことだ。

 

私なんかが、本気で美容師になりたいというわけではないのに、美容師を続けてもいいのだろうか。

違う道を選んだ方がいいのではないかとずっと悩んでいた。

 

しかし、この前病院の先生から、みんなやりたい仕事をやっているわけではないよ。

と言われ、気づいた。

美容師だからといって、別に特別な意志を持たなくてもいいのだと。

幸い、美容のことには小さい頃から興味はあり、今はカラーを早く覚えたいとかカットができるようになりたいと思っている。

 

まったく興味のない仕事であれば、くじけて終わりだと思うが、少し興味はある。

 

今はそれぐらいの気持ちでいいのではないか。

また何か本気でしたいことが見つかればその道を選んで必死に頑張ればいい。

 

続けることが大切だ。

まだ始まって間もないが、自分なりに、小さな目標を見つけて頑張っていこう。